或る日記(仮)

業務外日誌。

ぼくとちんたい

 僕の修習地はB班なので実務修習は9月末までで終わり、12月以降の新居を探さなければならない。

 さて、新居はどういうところにしようか。物件を探すというのは心躍るひとときである。こういう家でこういう暮らしをしよう!という妄想に耽りながら、賃貸サイトとにらめっこしている。なんともまあ、未来を想像するのは楽しい。2017年のぼくはたくさんかせいで、いろんなたのしいことをするんだ!!

 

 私が新居に求める条件は以下の通り。

①事務所に近いこと

 近さは正義である。私はがちで重要な行事に何度も遅刻してきた前科前歴があるので、なんとしても近いところに住んで、重要な会議15分前とかに起床してもクライアントやパートナーの評価を下げずにいたいのだ。

 

②ペット可であること

 人間は信用できないので、動物を飼って、行き場のない母性を注ぎ込み、癒やし癒やされ支え合い、この生きづらい日々を乗り切ろうという算段である。

 

③家賃がこれまで住んできたところのなかで一番高いところ

 これは重要な点である。逆に、高いほうがいいのだ。

 これはかつてみたテレビ番組で芸人が語っていた話を参考にした考え方である。私は芸能に疎いので、その番組や芸人の名前は覚えていないのであるが、大要、次のような話であった。

 いわく、その芸人は引っ越しが好きで数年に一度は引っ越しをするというのであるが、引っ越し先は前に住んでいたところより、必ず家賃が高いところにするのだそうだ。理由としては、第一に、頑張らないと家賃すら払えなくなる、と自分を追い込む意味がある。常に金を稼ぐ必要がある状況に自分を置くことでハングリー精神を維持するのである。第二に、家賃が高いところはやはり目に見えて建物が豪華になるところにある。たとえ豪華な家に住むような趣味がなかったとしても、自分の社会的ランクの上昇が常に可視化されているというのは明日の頑張りへの活力を生むというのである。

 なるほどと思わせられる考え方である。

 芸人は不安定な職業である。いま稼いでいても、数年後、いや数ヶ月先に月収が数十分の一に低下する、なんて話もまったく珍しくない業界である。それにもかかわらず、このような作戦を実施するというのはまさに背水の陣というところであろう。生き馬の目を抜く芸能界、これくらいの覚悟はないと成功もおぼつかないのかもしれない。

 さて、こんなご時世である。もはや弁護士という職業の不安定さも、程度の違いさえあれ、芸人の生き方に通ずるところがあろう。

 売れ続けないとやっていけない状況に自分を置くことにより、私も成功してやろうという算段なのである。まったく、やな時代になりましたね。本音は、努力せずに成功したいものです。

 

 それではふたたび新居の妄想に戻ろうと思う。

 

 そういえば最近リゼロにすごくはまっていて、そして水瀬いのりちゃんに鬼はまりしつつある。あの愛らしい容姿はともかくとして、声が、とにかく、いい。「ここさけ」のときも思ったが、若干かすれ目?だが全体としてバランスをくずさず耳に心地よく脳をゆさぶる声は唯一無二です。あの素晴らしいお声をうまく表現するすべを私はもたないのだけど、とにかく最近水瀬いのりがちょうアツいのである。